契約自由の原則

黒字倒産寸前になったとして、例えば、10年で組んでいたローンを途中で30年に組み直してほしいと言っても、これは「条件変更」といって不良債権の1歩手前の処理になります。金融機関も本部稟議案件なので、2つ返事でOKがもらえないのです。経営は資金繰りが1番重要です。まして10年後、20年後の不測の事態に備えることも重要です。元本返済はいつでも、何円でもできるのです。しかも、事業用の金利は全額必要経費なのです。近年このガイドラインの中身も知らない、読んだこともないような不動産業者の人々から「敷金は全額返金しなければいけなくなった」と聞かされているアパートーマンション経営者が多くなってきています。このガイドラインでは”あくまで負担割合等についての1般的な基準を示したものであり、法的拘束力を持つものでもない”「本ガイドラインの位置づけ」では”民間賃貸住宅の賃貸借契約については、契約自由の原則により、民法、借地借家法などの法令の強行法規に抵触しない限り、その内容について行政が規制することは適当でない”と自由主義の法治国家として、当然のことが記載されています。”したがって、本ガイドラインについては、標準契約書と同様、その使用を強制するものではなく、原状回復の内容、方法などについては、最終的には契約内容、物件の使用の状況などによって、個別に判断、決定されるべきものであると考えられます”と明記されているのです。ただ、経年による汚損や消耗まですべて入居者に負担をさせるのはいかがなものか?入居者の故意・過失による破損や汚損の場合は、当然に損害賠償の対象になります。昭和16年に借地と借家が出征兵士の家族の保護を目的として、1方的強行法に改正されました。それ以降、契約自由の原則で契約書に記載されていても、借主に不利なものは無効とするという強行法規の過大解釈により、故意や過失での毀損や通常ではない使用方法による賃貸住居の劣化まで、あたかも家主の負担かのような報道がなされていますが、それは間違っていると思います。裁判の判例では借主の負担です。また、ガイドラインでは”賃貸借契約については、強行法規に反しないものであれば、特約を設けることは契約自由の原則から認められるものであり、原状回復義務を超えた一定の修繕などの義務を賃借人に負わせることも可能である”と記載しています。戦前の封建的社会主義、統制経済を守りたい1部の人たち(役人)の勘違いから、市場経済の「契約自由の原則」がないがしろにされ、それが民間の経営努力を阻害しているからではないでしょうか。